BSスーパーKEIBA 「安田記念」 

2019 05 31

スタッフブログ

こんにちは、メート競馬部です。
前回のヴィクトリアマイルは
レーン騎手鞍上のノームコア号がJRAレコードで優勝。
驚異的な速さに度肝を抜かれた方も多かったかと思います。

さて、今週6月2日は「BSスーパーKEIBA」が放送されます。
注目レースは『安田記念』。
前回ご好評(?)いただきました、コラム形式でお届けしたいと思います。

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彼女はソルティードッグを飲んでいた。
グラスの淵には塩が光っている。
僕はスマホで終電を調べながら、隣に座る彼女の事を想っていた。

強い女性は、美しい。
仕事も出来るし、何事にも妥協を許さない。
その芯の強い生き方がもたらした凛とした美しさ、
そんな所が好きだった。

VODKA―ふと、外国製の瓶が目に入る。
ウォッカ…
歴史を切り拓いた一頭 の馬、ウオッカを思い出す。

2008年、安田記念。
ウオッカは苦しんでいた。
半世紀ぶりに牝馬でダービーを制してから、 7連敗。
偉業は霞んでいた。
その年のレースは決して強豪揃いのメンバーではなく、
宿敵・ダイワスカーレットも不在。
にもかかわらず「2番人気」という低評価は、彼女にとって屈辱だった。
パドックを歩くその姿は心中穏やかでない様子が見て取れた。
瞳の奥は秘めた闘志に溢れていた。

結果はウオッカの圧勝だった
「見る目のない男達ね」―。
ゴール板を駆け抜けた後の澄ました顔が、そんな風に言っている様に見えた。

気づけば、時計の針は23時を過ぎている。
化粧直しのタイミングでさりげなく支払わせてくれる隙を、
彼女は決して作ってはくれない。
「ワリカンでいいよ。」彼女は淡々と言いながら、
自分の飲み代として紙幣を数枚、僕に手渡すと足早にバーを後にした。
ウオッカに後塵を拝した牡馬たちも、こんな気持ちだったのだろうか?
そんなことを考えながら、僕は終電をあきらめもう一度飲み直すことに決めた。

僕に女性の魅力を教えてくれたウオッカは今年、この世を去った。
彼女が好きだったに違いない府中の空から、安田記念を見守ってくれている。

強い女性は、美しい。

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今年の安田記念の注目馬は、
目下G1を5連勝中であり、
ウオッカも成しえなかった牝馬三冠を達成した7枠14番アーモンドアイ。
ドバイ遠征帰りが不安視される中、安田記念も実力通り優勝なるか!?
このレースの模様は是非、弊社が制作を担当する
BSフジ放送の『BS スーパーKEIBA』でお楽しみください。

『BS スーパーKEIBA』の放送内容についてはコチラ

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