新入社員ブログ① 

2016 05 19

スタッフブログ

4月から東京フイルム・メートに仲間入りしました、新入社員の森田朱理です。

 

現在、私は編集部で研修を行っています。

研修初日、笹川部長からある課題を言い渡されました。

「最終日にQカット（CMに入る前に次の内容を宣伝する５秒のVTR）を作ってもらいます！」

…（・□・；）！！！！

普段パソコンすらあまり触れない機械音痴な私に編集ができるのか、機械の操作ができるのか…。

そんな不安から始まった編集部での研修でした。

 

編集部の勤務先は、フジテレビのメディアタワーの２３階、スポーツ編集室（SNV）というところにあります。

このスポーツ編集室には回線を通じて、その日の試合の中継や素材が世界中から送られてきます。様々なスポーツの情報に触れながら仕事ができるという点は編集部の魅力の一つです。

 

まず、出社してから行う作業が収録です。

たくさんある回線をパソコンで操作して収録準備を行います。パソコンや機械操作が苦手な私に対しても先輩方は一から丁寧に教えて下さいます。

その後、送られてきた素材に映像や音の乱れがないか、チェックしながら収録を行います。

この作業、ただ見ているだけと簡単そうに見えますが、細かい映像の乱れや微妙な音のずれなど最初は気づくことができず、意外と難しいものです…。

 

野球の収録時にはスコアをつけることがあり、初めてスコアを書きました。

普段ほとんど野球を見ないのでルールも曖昧でしたが、堀切先輩が丁寧に解説しながら教えてくださり、一通りスコアを書けるようになり、ルールもわかるようになりました。機械の操作に加えて、こういった知識も必要になるので覚えることが山積みです。

 

次に行う作業が編集です。送られてきた素材をもとにユアタイムやHERO’Sで放送されるスポーツニュース、プロ野球ニュースで使用するVTRを編集します。

最終日の課題に向けて、ノンリニア編集機で練習を行いました。Qカットは５秒の中で次の内容がわかりやすく、インパクトがあり、視聴者の興味を引く VTRを作らなければいけません。

たった５秒のVTRを作るのにかかった時間はなんと２時間…。「いつもニュースで見るやつ！」と想像してやってみるのですが、そのいつもの画を作るのがなんとも難しい。（汗）編集では１フレーム単位で映像を切れるのでどこで切って繋げば良いのか素人の私にはその感覚を掴むのが困難でした。

また、テレビで見るVTRは短く内容のまとまったものですが、その素材は一つ一つが１時間や２時間あるものもあり、その内容を把握するだけでも時間がかかります。編集マンの方々はこの膨大な情報の中から放送までの限られた時間の中でいい画を選別し、ディレクターの意図を考慮しながら構成を考え、編集しています。そのためには各スポーツについてある程度の理解が求められ、当然のことですが、スポーツが好きという気持ちや中途半端な知識だけでは務まらない仕事であるということを改めて痛感しました。

 

次に編集してできたVTRをオンエアに出す作業を行います。ユアタイムやHERO’Sのような生放送は間違いがあると放送事故につながってしまうため、絶対にミスが許されない現場。毎回一番緊張感の漂う作業です。

 

スポーツ編集室内だけでなく、様々な番組の収録現場も見学させてもらいました。

制作の新井先輩には収録の流れや作業、各役職の役割について詳しく教えていただきました。想像していたよりも多くの人々が携わって一つの番組ができていることを知り、この仕事をするうえでの協調性の大切さを学ぶ機会となりました。

 

そして、ついに最終日。Qカット編集本番の日がやってきました。

私が今回担当したのは競馬の藤田菜七子選手のQカット。これまで学んだことを活かして全力で挑みました。結果は…

 

なんとか合格点をいただけるVTRを作ることができました！

 

その後、小西副部長から画の向きやサイズ、映像を切る位置、VTRの流れなど、細部にわたるご指導をしていただき、再編集し、無事オンエアに出すQカットを完成させることができました。

オンエアで初めて自分が編集したVTRが流れたのを見て、Qカットを完成できた喜びはあった反面、あの映像で視聴者の人々に対して充分に藤田選手の魅力を伝えられたのだろうかと深く考える機会となり、選手の情報を預かって行うこの仕事の責任の大きさを実感しました。

編集部での貴重な経験を通して、もっと選手の魅力を最大限に伝えられる映像や番組を作りたい、そのために技術も知識もより積極的に学んで、身に付けていきたいと強く感じ、今後の意欲がさらに高まる研修となりました。